英ヴァージン・グループ傘下の鉄道運行会社ヴァージン・トレインズは17日、イーストコースト線(ロンドン―スコットランド・アバディーン/インバネス)向け高速列車「あずま」の試験走行を、スコットランドのハイランド地方で実施したと発表した。ハイランドへの同車両の乗り入れはこれが初めて。
「あずま」に使用されている車両は、英国の都市間高速鉄道計画(IEP=Intercity Express Programme)向けに日立製作所が手掛けた「クラス800」で、来年12月の営業運転開始を予定している。
ヴァージンは、イーストコースト線向け車両を日本語で「東」を意味する「あずま」と命名。今回はエディンバラからインバネスまで試験走行し、イングランド中北部ドンカスター(Doncaster)の車両基地に戻った。日立は「あずま」を65編成納入する予定。これにより、席数は1万2,200席増えるため、ピーク時のロンドン・キングスクロス駅までの輸送能力は28%拡大するという。
「クラス800」は10月、グレート・ウェスタン線(ロンドン―ウェールズ・スウォンジー)で営業運転を開始した。日立はこれらの車両製造に向け、2015年にイングランド北東部ダラム近郊のニュートンエイクリフ(Newton Aycliffe)で工場を開所。月産能力は35~40両で、約960人が雇用されている。また、イーストコースト線向けにアバディーン、インバネス、エディンバラの車両基地の刷新に1,800万ポンドを投じている。[日本企業の動向]
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