自動車大手ルノーは14日、老舗スポーツカーブランド「アルピーヌ(Alpine)」の復活版「アルピーヌA110」の生産を北西部ディエップ(Dieppe)の工場で開始したと発表した。
生産ラインの稼働開始には、ルノーのカルロス・ゴーン最高経営責任者(CEO)、ルメール財務相が立ち会った。ゴーンCEOによると、復活に向けた投資額は3,500万ユーロ超で、工場を刷新したほか、151人を新規雇用。「アルピーヌブランドの卓越性とフランス流の優雅さは、単なる主張にとどまらず、今日、ディエップで現実となった」と喜びを表した。
同工場では、「アルピーヌA110」の全アルミ製の車体とシャシーを組み立てるほか、塗装にはロボットを導入する。ロイター通信によると年産能力は6,000台。販売価格は5万8,000ユーロで、来年3月末までの販売開始を見込んでいる。
アルピーヌは1956年にカーレーサーのジャン・レデレが設立し、ルノー車をベースとしたスポーツカーやレースカーを開発・販売。中でも「アルピーヌ110」は1960~70年代に人気を博したが、その後、生産が中止された。同社は1973年にルノーに買収され、ディエップ工場ではこれまで、ルノーのスポーツモデルや競技車両の生産を担当していた。
ルノーは3月、世界最大級の国際自動車見本市ジュネーブ・モーターショーで「アルピーヌA110」を世界初公開していた。
■中国・華晨汽車と合弁
ルノーは15日、中国の自動車大手、華晨汽車集団と小型商用車の合弁会社を設立することで正式合意したと発表した。2022年までに販売台数を15万台に引き上げるほか、パワートレインの電化を加速させる目標を掲げる。
合弁会社「ルノー・ブリリアンス・ジンベイ・オートモーティブ」は瀋陽市に生産拠点を構え、多目的車(MPV)や中型・大型バンを手掛ける予定。
ルノーと華晨汽車は7月、合弁設立に向けてルノーが華晨汽車傘下の瀋陽華晨金杯汽車(華晨金杯)に出資すると明らかにしていた。出資比率は華晨が51%、ルノーが49%となる。[M&A][労務]
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。