フランス元老院(上院、定数348)選挙の投開票が24日実施された。定数の約半数に当たる171議席を改選するもので、マクロン大統領率いる中道新党「共和国前進(REM)」(旧アン・マルシュ)の議席数は非改選分を合わせて23議席と、選挙前の29議席から6議席減らした。共和党が引き続き、第1党の座を維持している。マクロン大統領は自ら推進する労働法改革などへの反発で支持率が低迷する中、選挙で初の敗北を喫した格好だ。AFP通信などが伝えた。
共和党は149議席と、7議席が上乗せされる見通し。第2党の社会党は18議席減らし、68議席にとどまる見込みだ。REMは今後、法案に応じて他党の協力を求めていく方針。
上院選は地方議員など7万6,000人が投票する間接選挙。マクロン大統領の政策には地方自治体への補助金削減などが含まれているほか、REMは2016年4月の結成と日が浅く、全国的な地盤を築けていないため当初から苦戦が予想されていた。
憲法改正を必要とする議会改革などを含むマクロン大統領の政策を実現するためには、上下両院で5分の3の賛成を要する。国民議会(下院、定数577)ではREMが過半数を握っているが、上院では180議席が必要で、これには共和党の一部議員を含む他党との交渉が求められるため、現時点では必要数を確保できるか不透明な状況となっている。[労務]
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