欧州連合(EU)懐疑派の新興政党「五つ星運動」は、31歳で元ウェブ・デザイナーのルイジ・ディマイオ下院議員を近く首相候補に選出する見通しだ。世論調査によると、同氏が首相に就任する可能性も十分にあるものの、政治経験の浅さも指摘されている。ロイター通信などが19日伝えた。
同党は間もなく、オンライン投票で首相候補を選ぶ予定で、結果は23日に発表される。ディマイオ氏の対抗馬となり得る人物らはそろって立候補を辞退しており、同氏の当選は確実視されている。2009年の結党以来、同党を率いてきたベッペ・グリッロ氏(69)は事実上の引退を表明しており、首相候補に選ばれた人物を党首に据える意向を示している。
ディマイオ氏は、建設作業員やウェイターを経て、ウェブの保守サービスを手掛けながらナポリ大学法学部で学んだ。2013年に五つ星運動から下院選挙に出馬して当選すると、史上最年少で下院副議長の1人に選ばれ、手腕を発揮。政治的には右寄りで法と秩序を重んじ、厳格な移民政策を支持する。
イタリアでは2018年5月までに総選挙が実施される予定。ザ・ローカルによると、最新の世論調査では五つ星運動と与党・民主党の支持率が共に約30%で拮抗している。
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