イタリア南部ナポリ近郊で12日午前11時ごろ(現地時間)、浅い噴火口に転落した11歳の男児とその両親のイタリア人夫婦が死亡した。現地当局は、火山ガスを吸引したことが死因とみている。BBC電子版などが伝えた。
それによると、事故現場はナポリ西部のフレグレイ平野にある人気観光地のソルファタラ(Solfatara)火口。家族は4人でベネチア近郊から観光に訪れていた。死亡した男児は立ち入り禁止区域に入り、火山ガスによって意識を失った後に、噴火口に転落したとみられている。両親は男児を噴火口から助け出そうとしたところ、噴火口の一部が崩れ、深さ3メートルまで転落したという。
なお、生き残った7歳の弟は助けを求めて火口の入り口にある飲食店に駆け込み、ショック状態だったところを店員に保護された。祖父母との再会前には社会福祉士や臨床心理士のケアを受けた。
ソルファタラ火口が最後に噴火したのは1198年で、浅い噴火口と硫黄ガスの噴煙が立ち込めていることで知られている。現在火口は民間企業によって管理されおり、年間を通して観光客向けに開放されている。
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