英領北海で今年始動するガス・油田開発プロジェクトによる生産量は、過去10年で最大規模となる――。こうした見通しが、エネルギー関連のコンサルティング会社ウッド・マッケンジー(英国)の最新の報告書で明らかになった。ブルームバーグが4日伝えた。
それによると、英領北海で年内に始動する新ガス・油田プロジェクトは14件となる予定で、これらのガス・油田のピーク時の生産量は原油換算で日量23万バレルに達する見込みという。来年は、英国の大陸棚における生産量は平均日量1,900万バレルと予想されるが、このおよそ12%を新たなガス・油田が占める格好だ。
生産量の拡大は、2010~2014年に実施された大型投資計画が実を結んだため。増産は2年連続となる。ただ、その後は原油価格の下落を受け、投資が縮小されていることから、増産は今年が最後となるとの公算が高い。国際エネルギー機関(IEA)は先に、英国では2019~2022年にガス・石油生産量が毎年減少していくとの見通しを明らかにしている。
英国の石油業界団体オイル&ガスUKは「2020年以降の大幅な減産を回避するため、早急に資本を確保し、英国大陸棚で新規プロジェクトを立ち上げる必要がある」と話している。
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