ポーランドでは中小企業の96%が過去にサイバー攻撃を経験している。英大手会計事務所プライスウォーターハウスクーパース(PwC)の調査を元に、ポーリッシュ・ニュース・ブリテンが29日伝えた。
同調査によると、サイバー攻撃を受けた回数は大半の企業で50回に上った。64%の企業は500回を超えた。手口の39%はユーザーを偽のウェブサイトに誘導するなどし、そこで入力させた個人情報をだまし取るフィッシング詐欺。有害ソフトウエアの侵入経路は多様で、企業がネットワークやサーバールームの保守に失敗する例も報告されている。
サイバー攻撃の深刻化を受け、中規模以上の企業はIT(情報技術)システムとデータの保護に多額の資金を投じている。調査に参加した企業では、48%が年間100万ズロチ(28万ドル)以上、50%以上が50万~100万ズロチを費やしているという結果が出た。
それでも、ポーランドのサイバー攻撃対策は万全とはいえないようだ。米半導体大手インテルが中東欧で実施した調査によると、ポーランドでは大企業の40%がサイバー攻撃への対応策を用意できていない。同国はチェコやハンガリーに比べ、ITセキュリティーへの関心が薄いという結果も出ている。
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