欧州連合(EU)の統計局ユーロスタットは16日、ユーロ圏19カ国の2017年第2四半期(4~6月)の実質域内総生産(GDP、2次速報値)が前期比0.6%増加したと発表した。1次速報値から変化がなく、伸びは第1四半期の0.5%からわずかに加速。一方、圏内最大の経済規模を誇るドイツは成長が鈍化している。
国別の成長率を見ると、ドイツは0.6%と第1四半期の0.7%からわずかに減速。家計最終消費支出と政府最終消費支出が著しく増加し、投資を示す総固定資本形成は、機械・機器と建設などの分野で拡大した。貿易は輸入が輸出を上回り、輸出から輸入を差し引いた純輸出がGDPを押し下げている。
フランスの成長率は0.5%、イタリアは0.4%と、共に3期連続で変化がなかった。スペインは0.9%に加速。オランダは1.5%で、伸びは第1四半期から大きく0.9ポイント拡大した。ユーロ圏外では英国が0.3%と、前期の0.2%から加速している。
ユーロ圏のGDPは、前年同期比では2.2%拡大。1次速報値から0.1ポイント上方修正された。EU28カ国全体では前期比で0.6%、年率では2.3%それぞれ伸びた。
国際通貨基金(IMF)は7月に発表した世界経済見通しで、今年のユーロ圏19カ国のGDP成長率が1.9%になると予想。EU域内の力強い需要を背景に、前回4月時点の予測から0.2ポイント上方修正した。来年については、0.1ポイント引き上げ1.7%とした。
ユーロ圏GDPの改定値は9月7日に発表される予定。
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