仏蘭資本の航空大手エールフランスKLMは20日、エールフランス傘下に立ち上げる低料金の新会社の名称を「Joon」とすることを明らかにした。10月29日にパリ・シャルルドゴール空港発の中距離路線を就航し、2018年夏には長距離便も始動する。
新会社は、インターネットに慣れ親しんだライフスタイルを送るミレニアル世代を顧客層の中心に据える。エールフランスを補完する姉妹会社と位置付けられ、単なる格安航空ではなく、エールフランスで培った経験に基づく独自のサービスや製品を提供する。客室乗務員の制服は、従来の格式ばったものではなく、ミニマリストを意識した現代的な要素を取り込む。
最高経営責任者(CEO)にはジャンミシェル・マチュー氏(48)が就任する。就航先や価格などの詳細は9月に公表する。
エールフランスKLMは昨年11月、パリをハブ(運航拠点)に低料金の中長距離便を運航する新会社を立ち上げると発表。エールフランスのパイロットが乗務する一方、客室乗務員や地上職員の一部は外部委託する方針。パイロット労組は当初、給与水準が下がることを懸念し、計画に懐疑的な姿勢を示していたが、現行の労働条件や賃金水準を維持することを条件に計画を承認した。
エールフランスKLMは現在、エールフランスとKLMに加えて格安航空の「HOP!」とトランサビア(Transavia、オランダ)を抱える。[労務]
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。