独南部バイエルン州の住民の3人に1人が、ドイツからの独立を志向している。国内16州の中でもとりわけ高い割合を示していることが、大衆紙ビルトが英インターネット調査会社ユーガブ(YouGov)に委託した最新調査で明らかになった。
それによると、「自分が住む州はドイツから独立するべきか」との質問に対し、バイエルン州の住民は32%が賛意を示した。2番目に高かった南西部ザールラント州と中部テューリンゲン州(共に22%)や、東部ザクセン州と北東部メクレンブルク・フォアポンメルン州(共に21%)を大きく引き離している。北部のニーダーザクセン州とシュレスウィヒ・ホルシュタイン州、西部ラインラント・プファルツ州はいずれも8%で最も低かった。
バイエルン州は、方言や独自の歴史と文化が根付いている。地域政党のバイエルン民族党は州議会(定数195)で6議席しか持たず、英国のスコットランド独立党(SNP)やスペイン・カタルーニャの独立派に比べると影響力は小さいものの、今回の結果がバイエルン民族党の独立志向を後押しするとみる向きもある。なお国政与党のキリスト教民主同盟(CDU)と統一会派を組むキリスト教社会同盟(CSU)は、バイエルン州のみを地盤とする。
ドイツの憲法は州の独立を認めていない。連邦憲法裁判所は今年1月、バイエルン州の独立の是非を問う住民投票の実施を求める男性の訴えを却下している。
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