米国のトランプ大統領が5日夜から2日間の予定でポーランドを訪問する。7日からドイツのハンブルクで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)の前に立ち寄る格好。ワルシャワ・ビジネス・ジャーナルなどが4日伝えた。
それによると、トランプ米大統領はポーランドのドゥダ大統領と会談するほか、中東欧の旧共産圏12カ国の首脳会議に参加する予定。また、ポーランドがナチス・ドイツ占領下にあった1944年に起こったワルシャワ蜂起の記念碑が建立されているクラシンスキ(Krasinskich)広場で公開演説を行う。ポーランドの与党・法と正義(PiS)のカチンスキ党首は、今回の訪問について「英国を初めとする欧州諸国がうらやむだろう」と話している。
トランプ米大統領がポーランドへの公式訪問を決めた背景には、同国政府が米国と同様、自国第一主義を掲げていることがあるとみられる。また、北大西洋条約機構(NATO)が加盟国に求めている対国内総生産(GDP)比2%の防衛費拠出を満たしているポーランドを賛え、欧州連合(EU)をけん制する思惑もあるとされる。
なお、ドイツではG20の会期中に、トランプ米大統領に対する抗議デモの参加者が最大10万人に上ると予想。また、同大統領の英国訪問が実現する際には、ロンドンでも大規模なデモが発生するとみられている。
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