ロンドン北部のフィンズベリーパーク(Finsbury Park)で19日午前0時20分ごろ(現地時間)、ワゴン車が歩道にいたイスラム教徒らに突っ込み、少なくとも1人が死亡、10人が負傷した。現場付近にはムスリム福祉センターとモスクがあり、断食月(ラマダン)中の深夜の礼拝を終えたばかりだった。当局は、ワゴン車を運転していた48歳の男を殺人容疑で逮捕。警察当局はイスラム教徒を狙ったテロ攻撃と断定し、捜査を進めている。BBC電子版などが伝えた。
現場に居合わせた人々が容疑者を捕らえ、警察が到着するまで身柄を拘束した。死亡者は車にひかれ、倒れたものの、直接的な死因が攻撃によるかは不明。目撃者によるとこの男は「イスラム教徒全てを殺す」と叫んでいたという。
メイ首相はこの日開いた危機管理委員会(COBRA)の後、断食の終了を祝うイドアルフィトルを25~26日に控えることから、モスクの安全性を確認し、警官を増員すると約束した。
今回を含め、英国では過去4カ月間に4回の攻撃が発生。ウェストミンスター宮殿(国会議事堂)付近で発生した3月のテロ事件では犯人含む5人が死亡。5月22日にマンチェスターで起きた自爆テロでは、少なくとも22人が死亡し、60人近くが負傷した。さらに6月3日には、ロンドン中心部のロンドンブリッジで、白いバンが歩行者をはねた後、3人の男が人気食材市場バラ・マーケットにあるバーで客を刺す事件が発生。8人が死亡し、48人が負傷している。メイ首相は「これらの攻撃は言論や信仰といった基本的自由へのチャレンジだ」と述べた。
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