ドイツで難民の妊婦がドイツ人男性を父親と偽って、居住権を不正取得する行為が横行している。内務省幹部の話として、BBC電子版などが6日伝えた。
公共ラジオ局RBBによると、一部の妊婦は父親役や弁護士に不正手続きを依頼する際、5,000ユーロ程度の謝礼を支払っていたことも判明。役所での登録が完了すれば、生まれてくる子供は自動的にドイツ国籍を与えられ、母親は居住権を得ることができる。こうした不正行為はベルリンだけでも最大700件発覚しており、見過ごされたケースも少なくないとみられる。
この問題をめぐっては、憲法裁判所が2013年、子供が無国籍状態に置かれるリスクを考慮し、たとえ疑わしいケースでも追及を控えるよう勧告していた。しかし政府はあくまで不正行為を取り締まる新法を近く導入する方針。父親の偽装が判明すれば、子供の国籍を剥奪するとしている。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。