ドイツで難民申請を却下された人々の本国送還ペースが大幅に減速し、政府目標を下回っている。連邦警察局の発表を元に、独日曜紙ウェルト・アム・ゾンタークが4日伝えた。
それによると、2017年1~4月の送還数は8,620人となり、前年同期の2万5,375人から約3分の1に減少している。また、申請却下を受けて自主的に出国したのは1万1,195人と、やはり1年前を下回った。なお2016年通年で自主的に出国した人は5万4,006人だった。
内務省の広報担当者は今回の減速ぶりについて、2016年は強制送還者や自主的に出国した難民の数が非常に多く、この反動によるものと説明。ドイツ政府は昨年12月以降、アフガニスタン難民を同国の「安全」とされる地域に送還してきたが、5月末に首都カブールで死者90人を出した自動車爆弾テロの発生を受け、6月1日には同国出身の難民の送還を一時停止している。
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