イタリアで2018年から1セント硬貨と2セント硬貨の鋳造が中止される見通しだ。与党・民主党が先に法案を提出し、既に委員会での賛成を得ている。ドイチェ・ウェレが29日伝えた。
これによりイタリアでの物価の最小単位は5セントになる見込み。イタリアでは1、2セント硬貨は自動販売機や駐車料金メーターなどで利用できず、使われることはほとんどないという。鋳造には1セント硬貨1枚あたり4.2セント、2セント硬貨は5.2セントのコストがかかっており、鋳造を中止した場合、年間の節約額は20万ユーロに上る。
こうした動きは他の欧州連合(EU)加盟国でも起こっている。ドイツでは可決こそされなかったものの、過去には1、2セント硬貨の廃止法案が提出された。ベルギー、フィンランド、オランダおよびアイルランドではほとんどの物価が5セント単位で設定されている。
欧州委員会が2013年に発表した報告書によると、1、2セント硬貨が導入されて以降の実際の貨幣価値と鋳造コストの差額は総額14億ユーロ以上に上るという。
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