英国の電子たばこ使用者のうち、既にたばこをやめた人の割合が52%となり、たばことの併用者(45%)を初めて上回り過半数に達した。禁煙団体ASHが8日公表した最新調査で明らかになった。
ASHは全国の成人約1万2,000人を対象に調査を実施。それによると、1年前の調査では、電子たばこ使用者のうちたばことの併用者が51%を占め、たばこをやめた人の47%を上回っていた。
今年の調査結果で電子たばこを使用する理由を見ると、既にたばこをやめた人では「禁煙に役立つから」が61%で最も多く、たばことの併用者では「禁煙が目的ではないが、たばこの本数を減らすため」が42%で首位に立った。いずれも2番目に多かったのは「たばこを吸うよりお金がかからないから」で、禁煙者の40%、喫煙者の36%が理由として挙げている。
電子たばこの使用者は推計290万人と、調査を開始した2012年の70万人から4倍以上に増加。ただ前年比では4%増で、伸びは年々減速している。また、最新の科学的研究では電子たばこの有害性はたばこよりはるかに低いとされているものの、これを認識している人は回答者全体の13%に過ぎなかった。
ASHのデボラ・アーノット最高経営責任者(CEO)は「たばこをやめて電子たばこを吸う人が増え続けているのは朗報」とした上で、「喫煙者数は900万人と、なお電子たばこのみの使用者を大幅に上回る」と指摘。喫煙者の3人に1人は電子たばこを吸ったことがなく、その理由として安全性や中毒性への懸念を挙げていることから、電子たばこの有害性の低さを知らせることが重要と強調している。
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