フランス大統領選挙の第1回投票で2位に付けた極右政党・国民戦線のマリーヌ・ルペン党首は24日夜、党首を一時的に退任する意向を明らかにした。5月7日の決戦投票を前に、極左を含む幅広い層にアピールすることで支持率を伸ばす狙い。AFP通信などが伝えた。
ルペン氏はツイッターで「私はもう国民戦線の党首ではない。大統領選の候補者だ」とコメント。全国民を代表する候補になる意向を示した。
第1回投票では、中道で無所属のエマニュエル・マクロン前経済・産業・デジタル相が24.01%で首位に立った。ルペン氏は21.3%とこれに迫った上、国民戦線の候補としては過去最高の760万票を獲得。なお投票率は77.77%と、大統領選としては過去15年で最低の水準だった。
調査機関Ifopとコンサルティング会社フィデュシアル(Fiducial)の調査によると、決選投票でのマクロン氏の得票率は60%になる見込みで、世論調査会社ELABEは64%と予想する。オランド大統領は正式にマクロン氏支持を表明。第1回投票で敗れた中道右派・共和党のフィヨン元首相や、中道左派候補のアモン前国民教育相も既に支持に回っており、ルペン氏が残り2週間弱でどこまで追い上げるかが注目される。
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