英国は21日、産業革命以降で初めて、石炭火力発電を全く使用しない日を達成した。英送電大手ナショナル・グリッドが発表した。
英国では1882年に初の石炭火力発電所が稼働を開始。それ以来、24時間連続で石炭火力発電に頼らなかったことは1度もなく、これまでの最長記録は19時間だった。この日は国内消費電力のうち、約半分がガス火力発電、約4分の1が原子力発電によって賄われ、残りを風力およびバイオマス発電と輸入電力が占めた。
ナショナル・グリッドは今回の新記録について「画期的な瞬間」とコメント。「英国は多様で柔軟な電力供給減に恵まれており、エネルギーミックスも変化し続けている」と話している。
英政府は二酸化炭素(CO2)排出量の削減に向け、2025年までに石炭火力発電所を段階的に閉鎖する方針を打ち出している。石炭火力発電は1990年代まで最大の電力供給源だったが、近年は発電所の閉鎖やバイオマス発電への転換により発電量が急減。総発電量に占める比率は2015年には23%、2016年にはわずか9%へと低下している。[環境ニュース]
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