ロンドンの新たな大型下水道「テムズ・タイドウェイ・トンネル」の建設作業が進められている。既存の下水道網は処理能力が限界に達しており、1858年以来の一大プロジェクト。テムズ川に放出される年間数千万トンの廃水を削減することが期待されている。
このプロジェクトはテムズ川の地下に全長25キロメートルの下水路を敷設するもの。総工費は42億ポンドに上る。英政府と英水道最大手のテムズ・ウォーターが設立した新会社タイドウェイが建設・運営を手掛ける。下水路は西ロンドンから東部ライムハウスまでをテムズ川に沿う形で敷設され、ストラットフォード近くのアビー・ミルズ揚水所からベクトン下水処理所までを専用トンネルでつなぐ計画だ。
「テムズ・タイドウェイ・トンネル」の予備工事は2016年に始まった。今年はトンネルの掘削工事に着手、2021年にトンネル工事が終了し、2023年に全ての作業が完了する予定だ。
テムズ・ウォーターは水道料金を引き上げて建設費の3分の1を捻出し、残りの28億ドルはタイドウェイが民間出資を募って負担する。タイドウェイは、テムズ・ウォーターと125年契約を交わし、利用者から月額料金を直接徴収した上で、下水道サービスを提供する。[環境ニュース]
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。