ドイツで新聞に対する信頼度が、調査が開始された2000年以降で最高水準に達していることが、ビュルツブルク大学による2016年の年次調査で分かった。「嘘つきメディア(Lugenpresse)」の標語が流布する中、これと相反する結果となった。ザ・ローカルが4日伝えた。
それによると、印刷媒体を信頼するとの回答は全体の55.7%に達し、2015年から10ポイント上昇。2000年時の30.2%からは、大きく25.5ポイント伸びている。印刷媒体を信用しないとの回答は38.8%だった。年齢層別では、75歳以上の約3分の2が印刷媒体を支持。一方、25~34歳の若年層に限ると、信頼度はおよそ50%に低下する。
他の媒体を見ると、最も好評を得たのはラジオで、67.8%がこれを信頼すると回答。前年から7ポイント上昇し、こちらも過去最高を記録した。また、テレビからの情報を信じるとの回答も5ポイント上昇し、60.5%に達した。
なお、「嘘つきメディア」は、ナチス・ドイツの宣伝責任者を務めたヨーゼフ・ゲッベルス氏が、国外のメディアに対して使用したのが最初とされる。近年は、東部ドレスデンで毎週、反イスラム団体「西洋のイスラム化に反対する欧州愛国者(PEGIDA)」がデモ行進で「嘘つきメディア」を連呼。2014年には不快語大賞に選ばれている。
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