次世代交通システム「ハイパーループ」を開発中の米新興企業ハイパーループ・トランスポーテーション・テクノロジーズ(HTT)は、仏南西部トゥールーズの研究開発(R&D)拠点で、原寸大の乗客カプセルの建設を開始したと発表した。世界で最初の試みで、2018年初めの公開を予定している。
カプセルは長さ30メートル、直径2.7メートル。28~40人乗りで、最高時速は1,223キロに達する。HTTは製造に当たり、航空宇宙や自動車、鉄道向けの胴体や複合素材を手掛けるスペインのカルブレス(Carbures)と協業している。
HTTは既に、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国やスロバキア、チェコと事業化調査実施で合意。ただ、実用化の詳細はまだ決まっておらず、現在は世界中で交渉やフィージビリティースタディー(実現可能性調査)を進めているという。
一方、ライバルのハイパーループ・ワン(旧ハイパーループ・テクノロジーズ)は、UAEのドバイ首長国~アブダビ首長国間を最初のルートにすることを検討している。同社は昨年、米ラスベガスで試験走行を披露するなど競合を一歩リードしている。
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