• 印刷する

EU、ブラジル産食肉の輸入を停止=衛生問題

欧州連合(EU)は、ブラジルの食肉加工業者4社からの食肉輸入を停止した。ブラジルでは衛生基準を満たさない食肉などを販売していた疑いで食肉加工業者が捜査を受けており、これを受けた措置。同国の牛肉生産業者協会(ABPA)の発表を元に、ロイター通信などが伝えた。

ブラジル警察は17日、政府の検査官に賄賂を渡し、消費期限を過ぎた肉やサルモネラ菌に汚染された肉、表示と異なる原材料を含む加工肉などを販売していた疑いで食肉加工業者21社を捜査。対象には業界最大手のJBSと鶏肉輸出で最大手のBRFが含まれていたため、大規模なスキャンダルに発展している。なお、両社はともに疑惑を否定している。

EUでは、捜査を受けた企業のうち4社がEUへの輸出認可を持っていたため、停止処分となった。また、英政府の広報官は「ブラジルでの食肉問題を受け、衛生基準を含めた税関検査を強化する」との声明を発表している。

食肉加工はブラジルの主要産業の1つで、昨年の輸出高は120億ドル。この問題をめぐってはEUに加え、中国と韓国、チリもそれぞれブラジル産食肉の輸入を停止したが、これらの4地域・国が輸出高に占める割合は全体の3分の1弱に上るため、早くも同国経済への打撃が懸念されている。テメル大統領は19日に各国の大使を呼んで冷静な対応を呼び掛けるなど対応に追われている。[EU規制]


関連国・地域: 英国EUアジア中南米
関連業種: 食品・飲料医療・医薬品農林・水産小売り・卸売りマクロ・統計・その他経済政治社会・事件

その他記事

すべての文頭を開く

EU、農家向け補助制度の規制緩和で合意(11/13)

在欧中国企業、6年連続で「事業環境悪化」(11/13)

豊田自動織機、欧米物流事業を再編へ(11/13)

EU、AI規制改正でデータ保護要件緩和も(11/12)

イネオス、欧州委に調査要求 化学品10品目にダンピングの疑い(11/12)

EU、通信網で中国製品の使用禁止を検討(11/12)

洋上風力、生態系への影響は <独自>欧州識者「調査継続を」(11/10)

【今週の主な予定】11月10~14日(11/10)

米大統領、中央アジア5カ国と首脳会談(11/10)

EUのAI規制、適用に「猶予期間」=報道(11/10)

すべての文頭を開く

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。

の記事は有料サービスご契約者様限定記事です。契約すると続きをお読みいただけます。契約されている方は、画面右側にある各種ログインからログインください。
無料トライアルはこちら
購読申し込みはこちら

NNAからのご案内

各種ログイン