フランスで、スタートアップ企業の創業者や従業員を優遇するビザ(査証)「テック・ビザ」が導入される。同国での起業をサポートする仏政府のイニシアチブ「フレンチ・テック」が明らかにした。
対象となるのは、◇フランスでの事業展開を計画するスタートアップ企業やスケールアップ企業の創業者および被雇用者◇フランスのスタートアップ企業やスケールアップ企業が雇用した外国人◇外国人投資家および起業を支援するエンジェル投資家。
同ビザを取得すると、雇用先が決まっている場合は労働許可証の取得が免除されるほか、ビザ取得者の家族にも滞在や就労の権利が認められる。また、一定の条件を満たせば通常よりも短期間でビザが取得できる。有効期間は4年間で、更新も可能だ。
テック・ビザは昨年、外国人起業家や投資家の誘致を目的に仏政府が導入した「パスポート・タレント」制度の一環。同制度ではこのほか、70人の外国人起業家にインキュベーター(起業支援事業者)サービスを12カ月間提供する「フレンチ・テック・チケット」プログラムを手掛けている。
なお、欧州連合(EU)加盟国および欧州経済領域(EEA)参加国の出身者は、テック・ビザを取得する必要はない。[労務]
<用語解説>
スケールアップ起業
スタートアップ企業のうち、提携や資金調達による事業拡大の段階に入った企業。
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