ベルリンで19日午後8時14分(現地時間)、クリスマスの買い物客でにぎわう屋外市場に大型トラックが突っ込み、少なくとも12人が死亡、49人が重軽傷を負った。警察当局はトラックを運転していたと思われたパキスタン出身の難民の男性を現場付近で拘束したが、証拠不十分で釈放し、引き続き犯人を捜索している。ドイツ通信などが伝えた。
このクリスマス市は、ベルリン中心部のブライトシャイドプラッツ広場にあるカイザー・ウィルヘルム記念教会で開かれているもの。トラックは露店などに突っ込んで止まるまで、約80メートルを暴走。目撃者によると、時速60キロを超えるスピードだったという。
犯行に使用されたトラックはポーランドの運送会社のもので、イタリアからベルリンに鉄骨を運んでいたところを強奪されたもようだ。所有者であるポーランド人の男性は、元々トラックを運転していたドライバーはいとこで、同日夕方にポーランドからドイツの国境を越えた辺りで連絡が取れなくなっていたと説明。車内からは、この男性とみられる遺体が発見された。警察当局によると、犯行前にベルリンの西方約15キロに位置するポツダムで撃たれたという。
メルケル首相は事件を受けて、「非常に困難な一日になった。多くのドイツ国民と同じように、がくぜんとし、衝撃を受け、深く悲しんでいる」と声明を発表した。
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