ロンドンはもはや、駐在員にとり生活費が高い都市とはいえない——。人材調査会社の英ECAインターナショナルが発表した最新のランキングによると、英国の欧州連合(EU)離脱決定に伴うポンド安で、同市の順位は昨年の世界46位から103位へと大きく下落。トップ100圏外に転落するのは、2004年の調査開始以来、初めて。
ECAインターナショナルは毎年、世界450以上の都市における食品、雑貨、家電、衣料品など駐在員が利用する品目・サービスの価格を比較している。なお駐在員に手当などとして別途支給されることが多い住宅費や光熱費、教育費、自動車購入費は含まれない。
英国の他の都市を見ると、エディンバラは151位と84つ順位を落とした。カーディフは162位、ベルファストは169位にそれぞれ下落している。
欧州で最も生活費が高いのはチューリヒ(世界3位)。ジュネーブ(同4位)がこれに続いたが、共に前年から2つ順位を下げた。バーゼルは6位、ベルンは8位で、スイスフラン高の影響が表れた格好だ。
世界全体の首位は東京で、円高を受けて昨年の12位から4年ぶりにトップに躍り出た。横浜は5位、名古屋は7位、大阪は9位といずれも20位以上、順位を上げている。
債務危機にあえぐ南欧各国の主要都市は軒並み順位が低く、アテネは150位、マドリードは154位、バルセロナは157位だった。
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