2025年までの新事業戦略を発表 「VW」ブランド、EVで首位狙う

独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は22日、主力の「VW」ブランドの2025年までの新事業戦略を発表した。電気自動車(EV)の販売台数を年100万台に拡大し、EV市場で首位に立つ目標を掲げ、向こう数年以内には北米でもEVを発売する方針。加えて、コネクテッドカー(ネット接続型自動車)・サービスで年間売上高10億ユーロを目指す。排ガス不正の影響と利益率低下に悩む同ブランドを、自動車産業の一大転換期における主導的企業へと転身させる狙い。

「VW」ブランドは先に、2020年までに3万人を整理する大規模な事業再編計画を発表したばかり。同社は今回、新事業戦略の第1期として、2020年までは事業再編計画の実行に取り組む一方で、人気のスポーツタイプ多目的車(SUV)に注力し、2025年までの第2期にEV化に本格的に取り組むとしている。

EV化の資金源獲得に向けては、販売台数が少なく収益性の低い複数のモデルを廃止し、25億ユーロ以上をEV投資に振り向ける。一方、自動車のネット接続サービスでは、自社独自のプラットフォームを開発する方針。2025年までに世界で8,000万人の契約ユーザーを獲得することを目指す。

地域別では北米に力を入れ、ニッチ・ブランドから主要ブランドへの転身を図る。米国では当面、大型SUVやリムジンに注力するが、数年後には北米市場にもEVを導入する。これに向け、現地の充電インフラに大規模な投資を行うほか、2021年には「MEB」と呼ばれるEV用プラットフォームを用いた現地生産を開始する。一方、中国ではSUVに加え、販売が急速に伸びている低価格車に注力する予定で、既に新モデルの開発に着手しているという。インドや南米、ロシアでも低価格車に力を入れる方針だ。

財務面では、営業利益率を昨年の2%から2020年に4%、2025年には6%に引き上げることを目指す。投資予算は、向こう数年間は年間約45億ユーロで維持する。「VW」ブランドのヘルベルト・ディース最高経営責任者(CEO)は、「変化の恩恵を受け、新たな自動車産業の首位に立ちたい」と抱負を表明。「今後数年にVWは急速に変化するだろう」と話している。[環境ニュース]


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関連業種: 経済一般・統計自動車・二輪車IT・通信製造一般電力・ガス・水道金融・保険社会・事件雇用・労務

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