フランス北西部ブレスト(Brest)で19日、通勤・通学用のロープウェーが開通した。交通渋滞の解消が狙いで、交通システムに組み込まれるものとしては同国で初めて。仏高級紙ル・モンドなどが伝えた。
開通した路線の総延長は420メートル、高度は70メートルで、ブレストを二分するパンフェル(Penfeld)川の上を通過する。移動時間は3分間。朝7時半から深夜12時半まで運行され、一日当たり約1,850人の利用が可能だ。総工費は1,900万ユーロと、橋梁工事費の3,000万~6,000万ユーロを大幅に下回った。
ロワイヤル環境・持続的発展・エネルギー相は「ロープウェーは、未来の交通システム」とし、今後は渋滞に悩まされる首都圏を中心に、需要が膨らむとの見方を示している。通勤用ロープウェーはこれまでに、ロンドンやバルセロナ、リオデジャネイロ、ニューヨークなどで運行されているが、今回の規模のシステムが稼働するのは世界初という。
通勤用ロープウェーは渋滞だけでなく、大気汚染の軽減にも貢献する。フランスでは、首都パリを含むイルドフランス地域圏や中部オルレアン、南西部トゥールーズ、南東部グルノーブル(Grenoble)などでも導入が検討されている。[環境ニュース]
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