オーストラリア連邦政府が仏防衛エレクトロニクス大手タレス傘下の軍艦大手DCNSに発注した時勢代潜水艦が、再設計の必要に迫られているもようだ。オーストラリアンが伝えた。
同計画には日本の官民連合のほか、ドイツの鉄鋼・エンジニアリング大手のティッセンクルップの造船子会社ティッセンクルップ・マリン・システムズ(TKMS)が入札していたが、4月にDCNSが提案したバラクーダ型の潜水艦に決定。ただ、バラクーダ型は原子力を推進力としているため、オーストラリア向けにディーゼルエンジン搭載用に設計し直す必要があるという。DCNSによると、次期潜水艦の初期設計の期間は3年間で、製作図は2024年ごろまでに85%完成する見込み。これにより、設計の詳細が分かった状態で建造に着手できるとしている。
これに対し、オーストラリアの著名な実業家らは連名で9月、政府がDCNSに次期潜水艦の開発を発注したことを批判する全面意見広告を全国紙オーストラリアンに掲載。潜水艦の建造史上、原潜にディーゼルエンジンを後付けした例はないと非難。また、政府が4月にDCNSへの発注を発表してからこれまでに、具体的な建造期間が明らかにされていないことにも警鐘を鳴らしていた。【NNAオーストラリア】
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。