フランスに在住するイスラム教徒の4人に1人が、世俗主義に反対している——。こうした傾向が、仏日曜紙ジュルナル・デュ・ディマンシュが調査機関Ifopに委託した調査で明らかになった。ロイター通信などが伝えた。
調査は15歳以上のイスラム教徒1,029人を対象に、4月13日~5月23日に行われた。この結果、「ブルカ」や「ニカブ」などイスラム教徒の女性向けの顔全体を覆うベールの着用を容認すべきとの回答が、全体の24%に上った。男女別では、女性が28%と、男性の20%を上回った。フランスでは2011年以降、これらのベールの公共の場での着用を禁止している。
一方、2004年より公立学校での着用が禁止されている頭部を覆うスカーフ「ヒジャブ」については、60%が着用を支持している。また、イスラム法(シャリーア)をフランスの国内法よりも重んじるとした人は29%に上った。
Ifopはかねて、フランスの人口6,500万人のうちイスラム教徒が占める割合は10%前後としていたが、今回、15歳以上のイスラム教徒が全体に占める割合は5.6%と改訂した。25歳未満に限ると割合は10%に上る。また、フランスのイスラム教徒の84%が50歳未満としている。ただ、フランスでは宗教や民族に関するデータを公式に収集することが禁じられていることから、正確な数値の把握は困難となっている。
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