ドイツの裁判所は22日、イスラム教徒の女性が目以外の顔全体を覆うニカブを、教室で着用するのを禁じた学校の方針を支持する判決を下した。ロイター通信が伝えた。
この裁判は、ドイツ北西部オスナブリュック(Osnabruck)の夜間学校で、18歳の少女がニカブ着用を理由に入学許可を取り消されたことに端を発する。学校側は少女の服装が、教育の場に必要な生徒同士の自由なコミュニケーションを妨げると説明。また本人かどうか確認できず替え玉受験など不正疑惑を生むと主張。一方、少女は「ニカブの着用は宗教上の義務」であり、授業前に女性教師に顔を見せるのは構わないと反論していた。
少女はこの日、地元の行政裁判所に出廷する予定だったが、メディアの注目を浴びたこともあり裁判を欠席。このため裁判所は少女の訴えを却下した。
デメジエール内相は先に、メルケル首相率いるキリスト教民主同盟・社会同盟(CDU・CSU)に所属する各州内相と採択した難民・テロ問題をめぐる共同宣言の一環で、ブルカなど顔全体を覆うベールを一部禁止する方針を明らかにしていた。
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