フランスのカズヌーブ内相は、昨年12月以降、過激なイスラム思想を説いているとみられるモスクや礼拝施設20カ所近くを閉鎖したと明らかにした。過激派思想の拡大阻止に向け、今後も新たにモスクを閉鎖し、国外からの資金の流れを遮断する方針という。AFP通信などが伝えた。
カズヌーブ内相は、「フランスには、礼拝所やモスクで憎悪をあおったり、男女平等をはじめとするわが国の基本理念を尊重しない者の居場所はない」と断言。このため非常事態宣言や法的・行政的措置を通じ、一部モスクの閉鎖を決めたと説明している。
フランスでは先に、北部ルーアン(Rouen)郊外の教会でイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」メンバーを自称する男2人が神父を殺害する事件が起きるなど、過去1年余りの間にイスラム過激派によるテロが続発。政府はこうした事態に対応せざるを得ないとして、イスラム厳格派サラフィー主義を唱えるモスクの取り締まりを進める方針を示している。なおフランスにはモスクが約2,500カ所あり、うちサラフィー主義のモスクは120カ所程度。
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