英南東部のドーバー港とこれにつながる幹線道路で23日夜から大渋滞が発生し、フェリー乗船までの待ち時間が一時は最大14時間に達した。夏季休暇で渡仏する車が急増した上、フランスの国境警備がドーバー港での保安審査を強化したため。25日に状況は大きく改善したものの、完全に解消するには今後数週間はかかる可能性があるという。BBC電子版などが報じた。
フランスは7月初めにニースで発生したテロを受け、国境警備を厳格化した。しかしドーバー港では人員不足のため、殺到する旅行客に対応できない状況に陥った。このため大渋滞で車中泊を余儀なくされる人々が続出し、地元ケント州の警察や沿岸警備隊などが旅行客に飲み水を供給するなどの対応に追われた。
これに対して、英国の国境警備当局が24日夜から人員を投入。車両検査などフランスの保安審査の支援に回ったことで、渋滞はようやく緩和に向かっている。ただケント州の警察当局は、今後も大渋滞が発生する恐れがあるとして、旅行客に対して旅程に十分な余裕を持たせるとともに、渋滞に備えて食料と水を確保しておくよう呼び掛けている。
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