仏南東部ニースで起きたトラック突入テロをめぐり、共犯5人に対する初公判が行われた。彼らは主犯でニース在住のチュニジア人モアメド・ラウエジュ・ブレルと共謀し、数カ月にわたって計画を練っていたという。AFP通信などが21日伝えた。
うちチュニジア出身の3人が「テロに関連する殺人罪」で、アルバニア出身の2人が「テロに関連する銃刀法違反」でそれぞれ起訴された。犯人はこれら容疑者と頻繁に連絡を取り合っており、犯行に使用された武器も提供されていたことが判明。また、トラックからも容疑者1人の指紋が検出されている。5人は公判後、再拘留されている。
テロはフランス革命記念日に当たる14日午後10時半ごろ(現地時間)に発生。ブレル容疑者は19トントラックで、花火見物客でにぎわう海岸沿いの遊歩道に突入し、2キロにわたってジグザグ走行を続けた後、トラックを止めて銃を乱射した。同容疑者は警官に射殺されたが、84人が犠牲となり、300人以上が負傷した。
この事件をめぐっては、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」は犯行声明を発表。犯人を「兵士の1人」と表現したが、現時点で明確なつながりは確認されていない。また、犯人がムスリムだった形跡もないという。ただ、容疑者の1人が犯人に対し、昨年1月の仏週刊紙シャルリー・エブド(Charlie Hebdo)襲撃事件の犯人を賞賛するメッセージを送っていたことが明らかになっている。
なお、オランド大統領は22日、ISとの戦闘を続けるイラク軍に大砲を供給することを明らかにした。
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