2017/10/24(火)

第231回 海外出向者の社会保険・報酬

加藤さん:みらい先生、こんにちは。遅まきながら、当社でも海外進出が決まり、2019年度にはフランスに現地法人を設立し、当社の従業員を出向させることになりました。なにぶん初めてのことなので、基本的なことからご質問したいのですが、社会保険や報酬についてどのように定めるのがよろしいのでしょうか。

みらい:ご相談ありがとうございます。まずは社会保険についてからお話しますね。その前に確認ですが、今回出向される従業員は、日本法人に在籍したままで現地法人に出向する「在籍出向」か、一旦現地法人に転籍する「転籍出向」か、どちらになりますか。

加藤さん:出向期間も2年を予定していますので、日本法人に在籍したまま現地法人に出向させる方針です。出向の形態によって取り扱いが異なるということですか。

みらい:厳密に言えば、報酬の支払いも関係するのですが、在籍出向の場合で給与の一部または全部が日本法人から支払われる場合は、日本法人の社会保険をそのまま継続して適用可能です。ただし、海外で勤務し現地法人から報酬を受ける場合は、原則として現地の社会保険制度にも加入する義務が生じますので、日本と現地の社会保険料を二重に負担することになります。そういった「保険料の二重負担」等を防止するために、日本は一部の国と社会保障協定を締結しています。御社が進出するフランスも協定の相手国となっていますよ。

加藤さん:そうなんですか。「保険料の二重負担防止」以外にも何か定めがあるのでしょうか。

みらい:協定相手国により内容は若干異なりますが、「保険料の二重負担防止」の他、「一時派遣者(5年以内)への例外規定」があります。「一時派遣者への例外規定」とは、5年以内の海外勤務者であれば、日本の社会保険制度のみ加入すれば問題ないというものです。今回のケースは出向期間が2年なので、こちらの適用を受けることができますね。



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