英米信用格付け会社フィッチ・レーティングスは15日、欧州の大手銀行4行と米国の3行の長期信用格付けを引き下げたと発表した。欧州では英バークレイズとクレディスイスが2段階、仏BNPパリバとドイツ銀行が1段階の引き下げとなった。フィッチは、金融市場の厳しさが増す中で、こうした大手行は特に影響を受けやすいと指摘している。
各行の発行体デフォルト格付け(IDR)は、バークレイズとクレディスイスが「AA―」から「A」に、ドイツ銀とBNPは「AAマイナス」から「A+」となったほか、バンク・オブ・アメリカとシティグループ、ゴールドマン・サックスが「A+」から「A」に格下げとなった。
スイスのUBSについては10月に格下げしており、今回は対象とならなかった。また仏ソシエテ・ジェネラルと米モルガン・スタンレーはIDRの格下げは免れたものの、新たに採用された基準の「存続性格付け(VR)」を引き下げられた。
フィッチは各行の資本増強や資金流動性の維持は認めながらも、新たな規制強化が金融機関の業績を悪化させるとの懸念を示している。
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