ハンガリーの石油・ガス大手MOL傘下で天然ガスの卸売り・小売り事業などを手がけるMETグループ(スイス)は7日、ドイツの天然ガス貯蔵事業者コムナーレ・ガスシュパイヒャーゲゼルシャフト・エペ(KGE)の全株式を取得したと発表した。これにより、METグループが独国内に保有するガス貯蔵施設は3カ所に増える。
METグループはすでに北部ニーダーザクセン州と西部ヘッセン州にそれぞれ天然ガス貯蔵施設を保有しており、今回の買収でドイツ国内の貯蔵ネットワークを強化する。
KGEの貯蔵施設は、西部ノルトライン・ウェストファーレン州にあり、最大貯蔵容量は1億7,900万立方メートル。ドイツ全土をカバーするガス市場であるトレーディング・ハブ・ヨーロッパ(THE)に接続されている。METグループのベンジャミン・ラカトシュ最高経営責任者(CEO)は「ドイツ市場で当社の地位が強化されることをうれしく思う。われわれが欧州のガス市場に貢献できることを示す好例だ」とコメントした。
METグループは17カ国でエネルギー関連事業を展開。2024年の売上高は179億ユーロに上り、天然ガス取引量は1,400億立方メートル、電力取引量は76テラワット時だった。
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