米国のインターネット通販大手アマゾン・コムは23日、今後3年間で英国に400億ポンドを投資する計画を発表した。イングランドでの倉庫4カ所の新設などを通じ、1万人近い雇用を創出するとしている。
計画では、中部イースト・ミッドランズに大規模なフルフィルメントセンター2カ所を2027年までに建設する。具体的な場所は明らかにしていない。北東部ハル(Hull)では今年、中部ノーサンプトンでは26年にそれぞれ同センターが完成予定。両拠点では各2,000人の雇用が見込まれる。
さらに、全国で新たな配送拠点を開設するほか、100カ所を超える既存の事業所ネットワークの改修や拡張も予定。ロンドンの本社ビル2棟の新築、南東部バークシャーのブレイ・フィルム・スタジオの再開発も進めている。
アマゾンの英国投資を巡っては、傘下のアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)が昨年9月、データセンターの建設や運用に総額80億ポンドを投じる計画を発表。今回の400億ポンドの中に含むとしている。
英国は、アマゾンにとって米国とドイツに次ぐ3位の市場。全国で7万5,000人を雇用しており、民間部門の雇用数としてはトップ10に入る。同社は今回の投資により、英国の国内総生産(GDP)を380億ポンド押し上げると試算。スターマー首相は「英国がビジネスを行うのに最適な場所であるという確かな信任を示している」とコメントした。[労務]
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