触媒や貴金属化合物などを手がける英国のジョンソン・マッセイは22日、触媒技術事業を米複合企業ハネウェルに売却することで合意したと発表した。取引額は18億ポンド。当局の承認などを経て2026年前半の取引完了を見込む。
ジョンソン・マッセイの触媒技術事業は、持続可能な航空燃料(SAF)や肥料、塗料などに使われる触媒を生産する。25年3月期のEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は1億1,900万ポンド、営業利益は9,200万ポンドだった。
同社は事業売却により、自動車の排ガス浄化向け製品や白金族金属(PGM)関連などの成長事業に集中する体制を整える。取引額から税金や手数料などを引いた売却益は約16億ポンドを見込み、うち14億ポンドを株主に還元するとしている。
今回の取引後、継続事業ベースの営業利益は28年3月期までは少なくとも年間平均4~6%拡大するほか、フリーキャッシュフローは2億5,000万ポンド以上増えるとの見通しを示した。
ジョンソン・マッセイは昨年11月、ハネウェルと持続可能な燃料の開発で提携。家庭ごみや木質バイオマス、バイオガス、回収された二酸化炭素(CO2)などを原料とする代替燃料の開発を共同で進めている。
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