英国の書籍・文具販売大手WHスミスは28日、ハイストリート事業を地場の投資会社モデラ(Modella)・キャピタルに売却すると発表した。取引額は7,600万ポンド。モデラは取得した店舗を「TGジョーンズ」ブランドに変更する予定で、英国のハイストリートから1792年創業の老舗ブランドが姿を消すことになる。
ハイストリート事業の店舗数は約480店舗で、従業員数はおよそ5,000人。店舗のほかに、イングランド南部スウィンドンにサポートセンターがある。
WHスミスはハイストリート事業を手放すことについて、昨年通期(2023年9月~2024年8月)のグループの売上高の75%、営業利益の85%は空港や駅などでの店舗から得ていると説明。今後はこれらの店舗を運営するトラベル事業に特化していく方針だ。
トラベル事業の店舗数は世界32カ国で1,200店を超え、旅行需要の拡大に伴い、大きな成長が期待できるとしている。また、事業売却により来年通期にはコストを約400万ポンド削減することが可能になるとの見通しを示した。
取引は当局の承認を経て、8月末までの完了を見込む。
WHスミスのトラベル部門の昨年通期の売上高は14億6,600万ポンドと、前期比10%拡大。営業利益は15%増の1億8,900万ポンドだった。
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