ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は11日、2024年12月期の営業利益が190億6,000万ユーロとなり、前期比15.4%減少したと発表した。中国市場での競争激化や事業再編に伴うコストが響いた。
売上高は0.7%増の3,246億5,600万ユーロ。販売台数は903万7,000台と、3.5%減った。営業利益ベースの利益率は5.9%と、1年前を1.1ポイント下回っている。
VWは25年について、5%の増収を予想。営業利益率は5.6~6.5%を見込む。オリバー・ブルーメ最高経営責任者(CEO)は、手頃な価格帯のeモビリティーや自律走行車のラインナップの拡大、ドイツでのバッテリーセル生産を通じて「自動車技術の先導役として、欧州のイノベーションを世界に向けて発信していく」と述べた。
■ポルトガルで新型EV製造へ
VWは小型電気自動車(EV)の新モデル「ID. EVERY1」をポルトガルの首都リスボン近郊のパルメラ(Palmela)工場で生産する方針だ。VW乗用車部門を率いるトーマス・シェーファー氏が10日明らかにした。
ID. EVERY1の想定価格は2万ユーロからで、27年の発売を予定する。EV需要が低迷する中、反転攻勢につなげたい考えだ。
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