独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は、2024年末に金属産業労働組合IGメタルとの団体交渉が終結したことを受け、賃金構造の見直しを進めている。DPA通信によると、27年に新たな賃金体系へ移行することを目指しており、長期的には総人件費を6%削減する計画だという。
労組との賃金交渉は26年1月に開始する予定。6%の削減目標は暫定的なもので、今後同業他社の賃金構造の分析も進め、目標を確定させる。
団交では従業員の賃上げを実質的に停止することで合意に至ったが、賃金カットには踏み込んでいない。そのため今の賃金を維持したまま、数年かけて、新賃金体系に近づけていく方針だ。
団交は昨年のクリスマス直前に妥結した。国内工場の閉鎖計画は撤回されたが、30年までに国内従業員の4分の1に当たる3万5,000人超を削減することで労使は合意した。ただ、30年までの雇用保障を設けることも決まっている。人員削減は強制的な解雇ではなく、自然減や自主退職で進めていく。[労務]
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