丸紅は7日、リチウムイオン電池(LIB)のリサイクル事業を手がける英国のアルチリウム(Altilium)への出資を発表した。電気自動車(EV)の普及に伴い成長が見込まれるLIBのリサイクル事業推進に向け、5,000万ドルを投入する。
丸紅はアルチリウムと2023年7月に協業覚書を締結していた。同社は20年の設立。南西部プリマスでLIBをリサイクルし、低炭素かつ持続可能な再生材硫酸塩などの電池材料を製造する小規模パイロットプラントを操業している。丸紅は中長期計画として北東部ティーサイド(Teesside)に、EV15万台相当のLIB処理が可能な生産工場を建設し、大規模商業化を目指すとしている。また英国内において、LIBの回収から電池材料の製造までを一貫して行うEVクローズドループ・サプライチェーン(供給網)を構築する計画だ。
アルチリウムのカムラン・マフダビ最高経営責任者(CEO)は、丸紅からの出資について、「英国のバッテリー業界が真の循環型経済を確立するための重要なマイルストーンだ」とコメントした。
丸紅は電池リサイクル事業への投資を拡大させており、23年2月には北米最大の廃電池リサイクル業者、サーバ(Cirba)・ソリューションズへの5,000万ドルの出資を発表していた。[日本企業の動向][環境ニュース]
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