ドイツの鉄鋼・エンジニアリング大手ティッセンクルップは19日、2024年9月通期の純損失が15億600万ユーロとなり、前期の20億7,200万ユーロから赤字が縮小したと発表した。鉄鋼事業で10億ユーロの評価損を追加計上したことが響いたが、ガス価格高騰が業績を圧迫していた前期からは持ち直した。
売上高は7%減の350億4,100万ユーロ。うち主力のマテリアル・サービス部門は11%、欧州の鉄鋼事業は13%それぞれ落ち込んだ。自動車テクノロジー部門は5%減っている。半面、造船子会社のティッセンクルップ・マリン・システムズ(TKMS)は16%増加。脱炭素テクノロジー部門は12%伸びた。
グループの受注高は328億1,500万ユーロと、11%縮小。本業のもうけを示すEBIT(利払い・税引き前利益、特別損益除く)は5億6,700万ユーロとなり、1年前から19%減少した。これをベースとする利益率は1.6%と、1年前から0.3ポイント低下している。
ティッセンクルップは24/25年度について、売上高は自動車テクノロジー部門やマテリアル・サービス部門の伸びにより、前期比で最大3%増加すると予想。特別損益除くEBITは6億~10億ユーロに拡大するとみている。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。