ドイツの金融最大手ドイツ銀行は24日、第2四半期(4~6月)の純損失が1億4,300万ユーロとなり、四半期としては4年ぶりに赤字になったと発表した。傘下のポストバンク買収を巡る訴訟に絡み、13億ユーロの引当金を計上したことが響いた。
業務粗利益は2%増の75億8,900万ユーロ。税引き前利益は4億1,100万ユーロと71%縮小した。うちコーポレートバンク部門は8%減少した。一方、プライベートバンク部門は89%、アセットマネジメント部門は55%それぞれ伸びた。投資銀部門は25%増えている。
当期の貸倒引当金は4億7,600万ユーロと19%拡大。「バーゼル3」全面適用時の普通株式等ティア1レシオ(自己資本比率)は6月末時点で13.5%と、1年前から0.3ポイント下がった。
同行は通期の業務粗利益見通しについて、昨年を上回り約300億ユーロに達するとの見通しを維持している。
■ポストバンク買収巡る訴訟で引当金計上
ドイツ銀は、2010年にポストバンクを買収。ポストバンクの元株主は株式価値に比べて支払い額が低すぎだと主張しており、長期にわたって訴訟が続いている。ドイツ銀は4月に、訴訟に関連して13億ユーロの引当金を計上すると発表していた。
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