中銀のドイツ連邦銀行は16日に発表した7月の月報で、欧州中央銀行(ECB)の追加利下げは「慎重な検討が必要だ」と強調した。ECBは6月、ユーロ圏の市場介入金利(最重要の政策金利)を0.25ポイント引き下げ4.25%とし、利下げサイクルに入った。連銀はインフレ再燃リスクを指摘し、データに基づいたアプローチを求めた。
連銀は、2021年以降、各国がインフレに対処するため金融引き締め政策を続けてきたが、「世界経済はこれまでのところ堅調だ」との認識を示した。実体経済の大幅な減速は起きておらず、世界経済は「ソフトランディングに向かっているように見える」と述べた。
一方で24年に入り、ユーロ圏の一部の地域では、インフレ対策がわずかな成功しか収めていないと指摘した。「賃金の伸びが活発で、サービス部門の価格上昇も激しい」現状に加え、地政学的な状況次第では、インフレ再加速の恐れがあると警戒感を示した。
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