ドイツ電機工業会(ZVEI)は2日、国内の電池市場が2023年に232億ユーロとなり、前年比32%拡大したと発表した。電気自動車(EV)や蓄電システムに用いられるリチウムイオン電池(LIB)が好調で、全体をけん引した。ただ、今年の見通しについては、政府のEV補助金打ち切りによる落ち込みを乗り越えられるかどうかにかかっているとしている。
昨年の国内電池市場のうち、LIBは189億ユーロと8割超を占めた。LIB市場は前年から58%伸びている。
ロイター通信によると、ZVEIのバッテリー部門を率いるギュンター・ケラーマン氏は今年の見通しについて、「昨年末に政府がEV補助金を縮小したことによる今年前半の落ち込みを克服したとは言い切れない」とコメント。「現時点では回復の兆しが見られるものの、予測はつかない」と話している。
政府は昨年12月、EVの購入補助を予定より1年早く終了。これを受け、EVの売り上げは低迷している。ドイツ連邦陸運局(KBA)によると、5月のEV新車登録台数は前年から30.6%落ち込んでいる。
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