オランダの半導体メーカー、ネクスペリア(Nexperia)は27日、ドイツ北部ハンブルク工場の生産能力拡大に2億ドルを投資すると発表した。次世代ワイドバンドギャップ(WBG)半導体を開発するほか、シリコンダイオードとトランジスタの生産能力を増強する。
この投資により、新たな生産ラインを今後2年間で設置するとともに、既存のインフラの自動化を拡大する。またクリーンルームエリアを拡張し、研究開発(R&D)施設を新設して研究から生産へのシームレスな移行を進める。将来的にはWBG半導体の全製品を手がけるとともに、小信号ダイオードとトランジスタでは同社で最大の工場となる。
ネクスペリアは、世界の供給量の約4分の1に当たる年間1,000億個の半導体チップを製造する。欧州内で半導体を製造し、組み立てと包装を中国、インドネシア、フィリピンで行う。
ネクスペリアは、2018年に中国の半導体メーカー、聞泰科技(ウイングテック・テクノロジー)の子会社となった。このため欧州各国政府が安全保障上の問題を懸念し、ドイツ政府は昨年、バッテリー効率化技術の開発向けの補助金支給で、ネクスペリアを不適格としている。今回の投資も公的支援を受けずに行われる。
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