ドイツ鉄道(DB)は25日、鉄道運転士労組GDLとの団体交渉が妥結したと発表した。GDLが求めていた、労働時間の週38時間から35時間への短縮を受け入れた。短縮は賃金水準を維持したまま、2029年までに段階的に進める。短縮するかどうかは組合員本人が決める。DBとGDLの合意内容は、今後約2年間、ストライキを実施しないことも盛り込んでいる。
労働時間の短縮を希望する組合員は、26年に週37時間勤務を開始し、さらに3段階を経て、29年には週35時間勤務が可能になる。最終的に組合員は、週35時間から40時間の間で、自身で柔軟に労働時間を設定できるようになる。賃金水準は変えず、長時間勤務する組合員は、報酬をさらに得られる仕組みにする。週40時間勤務の場合は、週35時間と比べ、約14%賃金が多くなる。
DBとGDLは2,850ユーロのインフレ手当支給と、420ユーロの昇給でも合意した。双方は労働協約を、23年11月1日にさかのぼって締結する。有効期間は26カ月間で、25年12月31日までとなる。平和義務は26年2月末まで続き、それまでストは実施しないことも取り決めた。
GDLは妥結に至るまで、5カ月にわたり団体交渉を続けた。その間、計6回のストを実行し、全国の交通や物流が混乱に陥った。[労務]
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