ドイツの鉄道運転士労組GDLは10日夜、ドイツ鉄道(DB)の旅客部門で、12日午前2時(現地時間)から24時間のストライキを実施すると発表した。貨物部門は、11日午後6時に前倒しで24時間ストに突入。現在進行中の労使交渉において、6度目のストとなる。GDLはDBに対し、10日夕方までに改善案の提案を要求していたが、回答がなかったため、さらなる実力行使に踏み切った。
GDLのクラウス・ウェゼルスキー委員長は、「DBの経営陣は1月19日から現在まで、新たな提案を提出しておらず、争議行為につながるのはやむを得ない」と強調。同氏は先に、48時間前のスト実施の通知を今後は行わない方針を示しており、今回は1日前の通知となった。
GDLはDBに対し、労働時間を週38時間から35時間に短縮するよう求めているが、2月末に交渉が決裂。GDLは3月7日にもDBの旅客部門で35時間のストに踏み切っていた。
■DB、裁判所に緊急申し立て
GDLのスト発表を受け、DBは11日、フランクフルトの労働裁判所に緊急の申し立てを行った。「わずか22時間前の通知は理不尽」と強く非難し、スト中止を要求した。
DBは今回のストについて、「理屈が通らない」とし、「予測不可能な鉄道輸送は受け入れられない」と批判。GDLに対しては、交渉に戻るよう要求している。[労務]
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