英国の航空大手ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)は5日、IT(情報技術)システムの改善に7億5,000万ポンドを投資すると発表した。総額70億ポンドの事業投資計画の一環で、他にも業務のデジタル化や新たなウェブサイトとアプリの立ち上げ、ロンドン・ヒースロー空港での増員など、計600件以上のプロジェクトを実施する。
ITシステムの改善では、来年初旬までにシステム700件とサーバー数千基をクラウドに移す。同社は2017年に大規模なシステム障害が起き、顧客数千人に影響が及んだほか、その後もシステムのトラブルが続いていた。
今回の投資計画ではこの他にも、予約や荷物の取扱いなど多様な業務で、機械学習技術やオートメーション、人工知能(AI)を導入する予定で、1億ポンドを投じる。また、ウェブサイトとアプリを刷新するほか、ロイヤルティープログラムの会員を対象に、機内で「ワッツアップ(WhatsApp)」などのメッセージアプリを無料で利用できるようにする計画だ。
さらに、ヒースロー空港では顧客サービスの改善に向けて従業員を350人増やす。路線網では、ロンドンとバンコクおよびクアラルンプールを結ぶ直行便を、それぞれ10月と11月に再開する。
BAとスペインのイベリア航空を運営するインターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)は、需要回復を背景に23年通期に過去最高益を記録した。
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